今日は、ある意味ゆったりした一日だった。
一日中走り回っていたわけでもない。
何か大きなことを成し遂げたわけでもない。
でも、夜になって振り返ってみると、意外といろいろあった。
少し重たい話に、自分なりの区切りがついた。
人と話して、少し気持ちが動いた。
学校では、生徒たちと一緒につくってきたものが、少しずつ形になっている。
そして夜は、まったく違う世界で仕事をしてきた人たちの話を聞いている。
静かな一日だったはずなのに、自分の中では、いろいろなものが少しずつ動いていた。
アップデートされないもの
今日は、少し重たい話にも、ひと区切りついた。
何かがきれいに解決したわけではない。
むしろ、あらためて感じたのは、誰か一人が悪いということではなく、もっと大きなものなのかもしれない、ということだった。
社会はずいぶん変わった。
働き方も、人との関わり方も、価値観も変わっている。
多様性や心理的安全性、ウェルビーイングといった言葉も、当たり前のように語られるようになった。
それでも、組織の中では、
「これまでこうだったから」
という理由が、今も思った以上に強いことがある。
立場によって、発言の重さが変わる。
異なる意見が、対話のきっかけではなく、面倒なものとして扱われる。
誰かが決めたことに周囲が合わせることで、物事を収めようとする。
そういう感覚は、公務員だけの話ではないのだと思う。
日本の組織文化の中に長く残ってきたものが、社会の変化に十分追いつかないまま残っている。
そんな場面は、まだ少なくないのかもしれない。
制度を新しくすることはできる。
新しい言葉を掲げることもできる。
DXだってできる。
でも、人と人との関係や、意思決定のあり方までアップデートするのは、ずっと難しい。
違う意見を言えること。
「本当にそうなのか」と問い直せること。
一人ひとりを、立場ではなく人として扱うこと。
本当の意味で組織が変わるというのは、案外そういうところなのかもしれない。
今日、何かが解決したわけではない。
ただ、自分の中では少し区切りがついた。
変わらないものを、自分一人で変えようとし続けなくてもいい。
その力を、これから自分が関わりたい人や、つくりたいものの方へ使えばいい。
今は、そんなふうに思っている。
人と話すと、少し動く
今日は、山本さんとも話した。
何か具体的な正解を教えてもらった、ということではない。
それでも、話し終わったあとには、少し気持ちが前に動いていた。
人と話すというのは、不思議だ。
その人の考え方や、ものの見方に触れることで、
「あ、それ面白いな」
「もう少しやってみようかな」
と思うことがある。
人から学ぶというのは、知識を教えてもらうことだけではない。
話したあとに、自分の中に何かが残る。
あるいは、少しだけ前を向きたくなる。
それだけでも十分なのだと思う。
つくる時間
学校では、文芸部のこともあった。
生徒たちの作品を、一冊の形にしていく。
文章があって、それをどう見せるか考える。
表紙をつくる。
組んで、整えて、印刷して、一つのものにする。
普段は数学を教えている自分が、文芸部の冊子づくりをしている。
考えてみれば、それもなかなか面白い。
最近は、以前なら「自分の仕事ではない」と思っていたようなことにも、ずいぶん手を出すようになった。
AIを使うこともそうだ。
この「おとな図鑑」をつくったこともそうだ。
何か一つの肩書きや専門だけに収まらなくてもいい。
面白そうなら、やってみる。
やってみたら、また次が見える。
最近は、そんな進み方が自分には合っている気がしている。
夜は、ただ楽しむ
そして夜は、西田二郎さんとマッコイ斉藤さんのトークショーへ。
今日は、何かを得ようと構えて行ったわけではない。
二人の話を聞いて、笑って、
「へぇ」
と思って、
普通に楽しむ。
それで十分だった。
西田さんにも、今日はあえて挨拶には行かなかった。
せっかくその場にいるのだから、声をかけた方がいい。
名刺を渡した方がいい。
次につながる何かをつくった方がいい。
そういう考え方もあると思う。
でも今日は、そういう気分ではなかった。
面白かった。
来てよかった。
それだけで終わる夜があってもいい。
何でも成果にしなくてもいい。
何でも次につなげなくてもいい。
人の話を、ただ面白がる。
そんな時間も悪くない。
つながるときは、つながる
そんなふうに構えていなかった夜に、二丁拳銃の小堀裕之さんと話す機会があった。
少しお話しして、名刺を渡したら、LINEまで交換してくださった。
こういうのは、単純にうれしい。
まあまあミーハーなので(笑)。
バンド活動も続けているとのことなので、今度ライブにも行ってみようかなと思っている。
誰かとつながろうと頑張っていたわけではない。
でも、つながるときには、こうして自然につながる。
無理に取りに行かなくても、面白いことは起きる。
そのくらいの距離感の方が、自分には心地いいのかもしれない。
いろいろあった。でも、ゆったりしていた
少し重たい話に区切りをつけた。
山本さんと話した。
文芸部のものづくりがあった。
夜には、西田二郎さんとマッコイ斉藤さんの話を聞いた。
そして、思いがけない出会いもあった。
こうして並べると、ずいぶんいろいろあった一日だ。
それなのに、今日の感覚は不思議と「ゆったり」している。
たぶん、忙しさというのは、出来事の数だけでは決まらない。
何かに追われているのか。
それとも、自分で選んで動いているのか。
終わらせるものは終わらせる。
面白い人とは話す。
つくりたいものをつくる。
面白そうな場所には行く。
でも、何もかもを成果にしようとはしない。
偶然うれしいことが起きたら、普通に喜ぶ。
それくらいが、今の自分にはちょうどいい。
いろいろあった。でも、ゆったりしていた。
今日は、そんな一日だった。



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